豆知識|ドウの上にナッツを乗せてドーナッツ、通称「食パン」の電車。明日使える、タメになるパンにまつわる様々な豆知識をご紹介します。 プルマン食パン
プルマン食パンと食パン型

 食パンは、四角い型に生地を入れて発酵させ、焼いたパンの一種で、形により、角形食パン(プルマンブレッド)、山形食パン(ラウンドトップ)、ローフなどの種類がある。日本の食パンの主流は焼き型に蓋をして焼いたプルマン食パンである。

 食パンの消費量は近畿地方が圧倒的に多く、近畿地区2府4県すべてが上位10都道府県内に入っている。またパン食の多い近畿地方では廉価品よりも高級品、薄切り(6・8枚切)より厚切り(4・5枚切)の方が多く売れている。
 ヨーロッパでは水と塩だけで練られることが多いが、日本の食パンの生地はアメリカの影響を受けて、牛乳や脱脂粉乳で練られることが多く、バターなど油脂が添加されていることもよくある。そのため、日本の食パンの多くはヨーロッパでは菓子パンの扱いになる。(1)

 パンと同様なものはヨーロッパにもあり、イギリスの食パン (イギリスパンと呼ぶのは日本国内だけ) は焼き型の蓋をしないため上部が盛り上がった山形のものが多い。 しかし、最近のイギリスの食パンは日本のものよりやや小さく、あまり山形になっていない。 フランスの食パンはパン・ド・ミと呼ばれ 角形、山形、円筒形などの形があり、やはり日本のものと比較して、やや小形である。スライスの厚さは日本のものと比較して薄いものが多い。

 19世紀の終りに、プルマン社が製造した食堂車で、ふた付きのケースでサンドイッチ用のパンを焼いていた。この車輌は「プルマンカー」と呼ばれていたので、プルマンカーの形に似たパンを「プルマンブレッド」と呼ぶようになったと言われる。(2)

 プルマン社(英語:Pullman Incorporated)は、ジョージ・プルマンが1867年に設立し、19世紀中頃から20世紀半ばに掛けてアメリカ合衆国を中心に鉄道車両の製造と、寝台車の運行業務を行っていた会社である。

写真:プルマン車両(1)

プルマン車両

日本の鉄道車両にもこのような事例がある。

通称「食パン旧国鉄419系」

国鉄419系電車は、中間車改造先頭車が大断面の切妻形で、その形状から「食パン」に見立てられた。(1)


【引用及び情報】
1.『フリー百科事典 ウィキペディア日本語版』~食パン~より(http://ja.wikipedia.org/wiki/食パン)※2012年6月9日 (土) 22:56最終更新
2.財団法人製粉振興会『小麦粉のおはなし』~小麦・小麦粉に係る話題/話題のバスケット/日本人が作り出した食パン~より(http://www.seifun.or.jp/wadai/basket/basuketuto-06_07.html