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- フランスのパン(日本ではいわゆるフランスパン)は小麦粉、パン酵母、食塩、水を使って作る。この生地を基本として各種成形方法の違いにより、各種製品毎に名前がついている。その内、バゲットは最もポピュラーで、「棒」あるいは「杖」を意味する。昨今、フランスでは冷蔵法が主流であり、およそ70%のベーカリーがこの製法をとっている。形状が細長いため、クラスト部分が多いため火通りがよく、クラストはバリバリで香ばしく、かつほのかに甘い香りを呈する。
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- バゲットと同じ生地で作られ、成形ではバゲットよりも短くする。このため、クー プは3本前後と少ない。クラム部分が多くなるため、クラストよりもクラムのモチ感の強い食感が楽しめる。意味は「中間」で、バゲットとドゥ・リーブル(約680g、約55cm)の中間の太さを指し、長さは短い。
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- 直訳すると「パリの」という事になるが、本来は「パン・パリジャン(パリのパン)」の省略名称。昨今はバゲットが主流であるが、以前の主流は名前の由来の通りパリジャンであった。形状はバゲットよりも一回り大きく太い(クープは5本)。
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- バゲットと同じ生地であるが、製品が小さいため、クラストの食感が主体となる。意味は「ひも」。
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- バゲットと同じ生地を丸めて最終発酵をとり、窯入れ前に上面にクープ(カット)をクロスしていれる。このためバゲットよりも火通りは幾分下がるが、ウェット感に富んだクラムの多いパンになる。
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- 「(麦の)穂」を意味し、細長いバゲットやフィセルの生地にはさみで深い切れ目を入れて、生地を左右交互に倒し、穂の形状にして焼成する。火通りが良いため、やや固めに焼き上がるが、左右に振り分けた各ブロック毎に小さなパンに、ちぎり分けることができる。また、成型時にベーコンやチーズを入れたバラエティは人気。
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- タバコ入れと呼ばれる形状のパン。丸めた生地の1/3程を麺棒で薄く伸して、丸い部分にかぶせ込んで形作る。このため、丸い部分のクラムの多い食感と、かぶせた生地のカリカリ感の2つの食感が楽しめる。(バゲットと同じ生地)
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- キノコの形状に似ているために、この名前がついた。これは生地の一部を取り分けて、小さい生地は麺棒で伸し、丸い生地は丸め直し、伸した生地を上にのせて、人差し指で押し込む事で結合させる。このため、丸い部分のクラムの多い食感と、傘部分のカリカリ感の2つの食感が楽しめる。(バゲットと同じ生地)
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- 「双子」「割れ目」という意味。バゲットの生地をやや短く太めに成形し、少し休ませた後、麺棒で中央部を強く押し込む。ホイロは割れ目を閉じて下にして置き、焼成時に反転させる。中央の割れ目が広がって、クラムとクラストの両方を楽しめるパンになる。
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- 「切られた」という意味の通り、ラグビーボール型に成形した生地の中央を1本のクープで切れ目を入れる。(バゲットと同じ生地)
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- カンパーニュは「田舎」という意味で、パリ近郊の地域で作られ、パリにパンを売りにきていた事に由来する。昔は穀物や果実から発酵種を作り、これを発酵源として用いていたため、酸味酸臭を伴う風香味であったが、近年ではパン酵母の普及により、これらの風味は低減してきた。一般にシンプルな丸型やナマコ型の形状で、ライ麦粉や全粒粉を10%程度混ぜて作る事が多いが、配合は様々。農夫のパンと呼ばれる「パン・ペイザン」もカンパーニュと近似したパンである。
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- パン酵母が普及する以前は、穀物や果実に付着している微生物を種継によって増殖させ、これをルヴァン種とし、パン生地の膨張源として使っていた。この製法を今に受け継いで作られるパン。今では微量のパン酵母の添加が許されている(対小麦粉当り0.2%以下)が、発酵種由来の微生物とその発酵物が多く持ち込まれるために、酸臭(主に酢酸)と酸味を呈する。生地の発酵力が弱いために重たいパンになるが、噛み締めると独特の旨味を有する。
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- ロデヴとはフランス南部の小さな街の名前。非常に加水量が多く、取り扱いの困難な生地をカットし、高温のオーブンで一気に膨らませて、焼成する。発酵種特有の風味と気泡膜の厚い粗い内相が特徴的。
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- コンプレとは「完全な」という意味で、小麦を丸ごと挽いた小麦全粒粉が主体。製品の表面は茶褐色で、全粒粉主体であるため重たい製品に焼き上がるが、全粒粉特有の香ばしい風味を呈す。
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- 「ミ」とは中身のことを指し、クラムの多いパンを言う。形状は山型、角型、ラウンド型など様々である。このパンは、20世紀初頭にイギリスから伝わったとされており、いわゆるイギリスパンと配合が類似している。
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- バターと卵をたっぷり使ったパンで、クラムが黄色く豊かな風味と柔らかな食感。形状は王冠形(クーロンヌ)や円筒形丸型(ムスリーヌ)・食型で焼いた形(ナンテール)など様々。中でも「ブリオッシュ・ア・テット」は(頭のあるブリオッシュ)と呼ばれ、フランス中世の僧侶の頭を模していると言われている。
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- バターやマーガリンを生地に折り込んで焼き上げる。名前の意味は「三日月」。発祥は17世紀、オーストリア・ハンガリー帝国のウィーンで、トルコ軍の旗の三日月型をかたどったパンを焼いた事が始まりだと言われている。しかし、現在のクロワッサンとは異なっていたとのこと。現在のクロワッサンのレシピが登場したのは20世紀初頭のフランス。フランスでは菱形と三日月形の2種類のクロワッサンが存在し、バター使用のものは菱形、マーガリン使用のものは三日月形と習慣で分けられ販売されている。